電力需要の拡大に必要なキュービクル増設と必要な費用を解説!

キュービクルとは、高圧で受電した電気を建物や工場などで使用できる低圧に変換するための受変電設備です。電力会社から供給される高圧電力を安全かつ効率的に施設内で利用するために欠かせない設備といえます。

事業拡大や設備増強、建物の増築などにより電力使用量が増加すると、既存のキュービクルでは容量が不足する場合があります。こうした状況を解決するために行われるのがキュービクルの増設工事です。増設は単に設備を追加するだけでなく、安全性や効率性を確保しながら電力供給を継続させるための重要な工事となります。

この記事では、キュービクル増設の基本的な知識から、工事の流れ、かかる費用の内訳、コスト削減のポイントまで、増設を検討している事業者の方々に役立つ情報を解説します。

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キュービクル増設とは

キュービクル増設とは、既存の高圧受電設備の容量が不足している場合に、電力需要を満たすために行われる工事のことです。新しいキュービクルを追加設置するケースもあれば、既存設備の一部を拡張するケースもあります。

施設の電力使用量が増加し、キュービクルの容量が不足する場合、キュービクル全体を新しいものと交換する方法と増設で対応する方法がありますが、一般的に既存の設備を活用した増設の方が安価に対応可能です。

ただし、増設の場合、既存設備との整合性を取りながら工事を進める必要があるため、設計や工事の難易度は新設よりも高くなる傾向があります。また、運用中の設備に対する工事となるため、電力供給の継続性にも配慮する必要です。

そのため、キュービクルの増設工事は、新設や取替以上に高度な技術と慎重な検討が必要になると言えるでしょう。

キュービクル増設が必要となるケース

キュービクル増設が必要となる主なケースには、以下のようなものがあります。

  • 建物や施設の増改築時
  • 新規設備・機器導入による電力需要増加
  • テナント変更による電力消費パターンの変化

オフィスや工場、商業施設などを増築すると、必然的に電力需要も増加します。特に大規模な増築の場合は、既存のキュービルでは容量が足りなくなることがほとんどです。

また、生産ラインの増設や大型空調設備の導入、サーバールームの拡張など、大きな電力を消費する設備を新たに導入する場合には、キュービクルの容量不足が生じることがあります。

商業ビルなどでは、入居するテナントの業種が変わることで電力使用量が大幅に増加するケースがあります。例えば、一般的なオフィスから電力使用量の多い飲食店などに変わる場合です。

これらの状況に直面した場合、早めに専門業者に相談し、適切な増設計画を立てることが重要です。

キュービクル増設工事のプロセス

キュービクル増設工事は、以下のようなプロセスで進められます。

  • 現地調査と需要計算:はじめに既存設備の状況や設置スペースを確認します。同時に、現在の電力使用状況と将来的な需要予測を基に、必要な増設容量を算出します。
  • 設計と電力会社への申請手続き:増設計画の設計図面を作成し、電力会社へ工事申請を行います。高圧受電設備の変更は電力会社との協議が必須であり、この段階で受電方式や契約電力についての変更も検討されます。
  • 基礎工事(必要な場合):新たにキュービクルを設置する場合は、コンクリート基礎の工事が必要になります。地震や風雨に耐えられる堅固な基礎を設置することが重要です。
  • キュービクル搬入・設置作業:クレーンなどを使用してキュービクル本体を搬入し、基礎の上に設置します。重量物であるため、安全に配慮した慎重な作業が必要です。
  • 電気設備接続と配線工事:キュービクル内部の変圧器や遮断器などの機器を接続し、既存設備や建物内の配電盤との間に必要な配線工事を行います。
  • 試運転と動作確認:すべての工事が完了した後、実際に電力を供給して各機器が正常に動作するかを確認します。保護装置の動作試験や絶縁抵抗測定なども行われます。

これらの工程を経て、安全かつ効率的なキュービクルの増設が完了します。全体の工期は、規模にもよりますが、基礎工事から試運転まで含めて通常1週間程度が目安となります。

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増設にかかる費用

キュービクル増設には大きく以下の2パターンがあります。

  1. キュービクル本体はそのままで、変圧器を交換又は追加する。
  2. 新たに増設用のキュービクル(金属箱)を設置する。

電気容量が足りない場合、まず検討するのは、キュービクル本体を交換せず内部の変圧器をより大容量なものに交換するだけで対応できないかということです。また、キュービクル内に予備スペースがあり、変圧器を追加できる場合もあるでしょう。

この場合でも、変圧器を交換・追加するだけでなく、配電盤の改修なども必要になりますが、比較的安価に増設することができます。

しかし、既存のキュービクルに増設の余地が残されていない場合は、新たに増設用のキュービクルを設置し、既存の電気設備と接続して使用することになります。この場合は、キュービクル自体を新たに設置することになるため、工事費も比較的高額となり、設置スペースの確保なども必要です。

変圧器を交換又は追加する費用

変圧器の価格はメーカーによっても異なるため一概に言えませんが、一般的な相場は以下の通りです。

容量油入トランスの価格相場モールドトランスの価格相場
単相210/105V(電灯)三相210V(動力)単相210/105V(電灯)三相210V(動力)
50kVA40~50万円45~55万円120~130万円150~160万円
100kVA60~70万円65~75万円160~170万円190~200万円
300kVA140~150万円150~160万円340~360万円360~390万円
500kVA220~230万円230~240万円520~540万円540~570万円

変圧器を交換・追加する場合には、これに加え変圧器の交換・追加を行う工事費用の他、配線の接続や配電盤の改修、試験調整などが必要です。

そのため、変圧器本体の価格に加え、数十万~数百万の費用が必要ですが、これは既存設備の状況により大きく変動するため、正確な金額を知るためには専門業者に見積もりを依頼しましょう。

新たに増設用のキュービクル(金属箱)を設置する費用

既存キュービクルに増設の余地が残されていない場合は、新たに増設用のキュービクルを設置することが必要です。

  • 本体価格:キュービクル本体の価格は、容量や仕様によって大きく異なります。小規模な増設で200〜300万円程度から、大規模なものでは1,000万円を超えることもあります。変圧器や遮断器などの主要機器の仕様によっても費用が変動します。
  • 基礎工事:キュービクルの設置には基礎が必要です。キュービクルの大きさや設置場所の条件によって異なりますが、30〜100万円程度の費用がかかります。
  • 搬入・設置工事:キュービクルの搬入には重機やクレーンが必要となるケースがほとんどです。通常50〜100万円程度が目安ですが、設置場所へのアクセス状況によって大きく変動します。搬入が困難な場所に設置する場合は通常よりも高額になります。
  • 配線・接続工事:既存の設備と接続するための高圧ケーブルや低圧配線の敷設・接続工事費用で、ケーブルの長さや太さ、経路の複雑さによって変動します。50〜200万円程度の費用が一般的です。
  • 既存設備の改修費用:既存設備との接続や連携のための改修工事が必要な場合があり、その内容によって数十万円から数百万円の費用が発生します。

この他に、事前調査・設計・電力会社との協議や申請などの費用も必要です。

これらの費用を合計すると、小規模な増設でも400〜500万円程度、大規模な増設では数千万円になることも少なくありません。ただし、個々の現場状況や要件によって大きく変動するため、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。

設置環境による費用変動要因

キュービクル増設の費用は、設置環境によって大きく変動します。これらの要因を事前に考慮し、設置場所の選定や工事計画を立てることで、不要なコスト増を避けることができます。

屋内設置と屋外設置の費用差

屋内設置の場合、基礎工事が簡略化できる反面、設置スペースの確保や換気・防火対策などが必要です。また、重機の使用が困難で、キュービクル本体やトランスの搬入に時間や手間がかかり工事費が増加する可能性もあります。

一方、屋外設置では耐候性のある仕様が必要で、本体価格が高くなることがあります。また、堅固な基礎工事や雨水対策も必要です。

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狭小地や特殊環境での設置コスト増加要因

設置スペースが狭い場合や、特殊な環境(高所、地下など)への設置は、搬入や工事の難易度が上がり、費用が増加します

敷地内で工事ができない場合は、周辺道路や第三者の敷地を使用するために、許可を取得したり使用料を負担したりすることもあります。また、状況に応じて交通誘導員・警備員や特殊な仮設を設置することも必要です。

このような条件下では、事前の調整と工事計画の立案が特に重要となります。

既存設備からの距離と配線コストの関係

新設キュービクルと既存設備や配電盤との距離が遠いほど、高圧・低圧ケーブルの延長や配管工事が増え、コストが上昇します。特に地中埋設が必要な場合は、掘削・埋設・復旧工事で大幅なコスト増です。1mあたり数万円の追加費用が発生することもあります。

また、ケーブルの延長が長くなると、使用開始後の電力のロスも大きくなり、電圧降下によってより太いケーブルを使用する必要も生じます。

そのため、新設キュービクルは、できる限り効率の良い場所に設置することが重要です。

コスト削減のポイント

キュービクル増設は大きな投資となりますが、以下のポイントを押さえることでコストを適正化できます。

適正容量の見極め

現在の電力使用状況を正確に把握し、将来の拡張計画を加味した適正容量を見極めることが重要です。過大な設備は初期投資が無駄になり、過小な設備はすぐに再増設が必要になります

専門業者に依頼して負荷計測を行い、実態に基づいた容量設計を行うことがコスト削減の第一歩です。一般的に、現在の最大需要電力に20〜30%程度の余裕を持たせた設計が推奨されますが、事業形態や将来の計画も考慮して決定しましょう。

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複数業者からの見積り比較のコツ

少なくとも3社以上から見積りを取得し、比較検討することが望ましいでしょう。ただし、単純な価格比較だけでなく、使用機器の品質、保証内容、アフターサービス、実績なども含めた総合評価が重要です。

複数の見積りを比較することで、安価な業者を選択できるだけでなく、適切な工事内容やコストを知るための手がかりともなります。

見積り依頼時には、具体的な仕様や条件を明確に伝え、各社が同じ条件で見積りを出せるようにすることがポイントです。

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同時に行うべき関連工事の検討

キュービクル増設と同時に、老朽化した配電盤の更新や省エネ設備への切り替えなどを行うことで、工事の重複を避け、総コストを削減できる場合があります。

特に、一度の停電で複数の工事を完了させることができれば、工事費や事業運営への影響を最小化することが可能です。

長期的視点での投資対効果

初期費用だけでなく、ランニングコストも含めた長期的な視点での検討が重要です。例えば、高効率変圧器の採用は初期費用が高くなりますが、電力損失の削減により数年で差額を回収できることがあります。また、監視装置の導入により遠隔監視や早期異常検知が可能になれば、保守コストの削減につながります。

適切な計画と専門家のアドバイスを取り入れることで、無駄なコストを削減しつつ、長期的に見て経済的な増設を実現することが可能です。

キュービクルの増設は事業の成長には必須!

事業の成長に伴い、電力需要は増加していくものです。適切なタイミングで適切な規模の増設を行うことで、事業の継続的な発展をサポートする電力インフラを整えることができます。

しかし、キュービクル増設は高額な費用がかかる他、長時間の停電など事業運営にも影響する大きな工事です。

計画的なキュービクル増設で、安定した電力供給体制を構築し、事業の成長を支える基盤を整えましょう。

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