キュービクルの仕組み・構造について徹底解説!

キュービクルは、大規模な建物や工場などで見かける大きな箱型の電気設備です。電力会社から高圧電力を受電し、建物や施設で使用可能な低圧電力に変換する重要な役割を持っています。

本記事では、このキュービクルの仕組みと構造について詳しく解説していきます。電気に関する専門知識がなくても理解できるよう、できるだけ平易な言葉で説明していきますので、最後までお付き合いください。

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キュービクルの基本構造

キュービクルは、専用の金属箱に必要な機器を納めた高圧受変電設備です。外部から見ると大きな金属製の箱のように見えますが、その内部には複雑な機器が配置されています。

キュービクルの外部構造

キュービクルの外部構造は、耐候性や防塵性を備えた金属製の外箱です。

キュービクルは、前面・背面に扉がついており、日常の操作や定期点検、メンテナンスの際にはこの扉を開けて内部にアクセスします。また扉には必要に応じてガラス窓が設けられ、電力量計をはじめとした各種計器類を見ることが可能です。

キュービクル内は設置された各機器が発する熱により高温となるため、換気口や換気扇を設置し、熱を排出します。

その他、キュービクルの使用用途やメーカーなどの情報を示した各種の銘板などが取り付けられます。

キュービクルの内部構造

キュービクル内には、電力会社から受電する高圧電力を開閉するための遮断機、高圧電力を低圧電力に変換するための変圧器、低圧電力を各所に配電するための開閉器といった主要な機器が納められます。

キュービクル内に設置された各機器は、配線や銅バーによって接続され、電気が流れる回路が作られるのです。また使用する電気の状況を計測するための各種計器類や事故を防ぐための保護装置などを設置されます。

キュービクルの内部構造を構成する機器はこのあと詳しく説明します。

キュービクルの盤構成

キュービクルは、専用の金属箱に機器を納めた構造をしていますが、全体では巨大になりすぎるため、いくつかの盤と呼ばれるパーツを組み合わせるのが一般的です。盤には主に以下のようなものがあります。

名称役割・構造
高圧受電盤電力会社から高圧電力を受電します。高圧遮断機や電力量計、各種保護装置が設置されます。
動力変電盤・電灯変電盤動力・電灯電力の変圧器が設置されます。
コンデンサ盤動力盤・電灯盤に納まらない規模の進相コンデンサを設置する場合に設けられます。
低圧配電盤低圧の電力を配電するための各種遮断機・開閉器を設置し、キュービクルの外に出る電線・ケーブル類を接続します。

このような盤を必要に応じて横に並べて接続することで、キュービクル全体として機能するのです。

もちろん、小規模なキュービクルであれば分解して運搬する必要もないため、1つの金属箱で構成されたコンパクトなキュービクルも存在します。

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キュービクルの主要構成機器

キュービクル内部には、以下のような主要な構成機器が設置されます。

種別機器名
高圧遮断機・開閉器高圧真空遮断器、高圧交流負荷開閉器
保護継電器過電流継電器、地絡継電器
計器類電力量計、電流計、電圧計、計器用変成器
変圧器(トランス)油入変圧器、モールド変圧器
力率調整機器進相コンデンサ、直列リアクトル
低圧遮断機・開閉器配線用遮断器、漏電遮断器

各機器について、簡単に説明しますので参考にしてください。

高圧遮断器・開閉器

キュービクルには、電力会社受電する高圧電力を開閉するための遮断器・開閉器が設置されます。比較的大容量のキュービクルで用いられるのが高圧真空遮断器やSF6(六フッ化硫黄)ガス遮断器などの高圧遮断器です。これらの遮断器は保護継電器からの信号を受けて自動で遮断する機能を持ち、過電流や漏電による事故を防ぎます。

また、比較的容量の小さいキュービクルでよく用いられるのが高圧交流負荷開閉器です。手動で開閉を行う簡易な構造で、過電流を遮断するヒューズと組み合わせて使用します。

これらの遮断機・開閉器があることで、必要に応じ高圧電力を遮断し、キュービクルを停電して点検などを実施することができます。

保護継電器

保護継電器は、電気回路に発生した異常を検知し信号を送る装置です。許容量を超える大電流を検知する過電流継電器や、漏電を検知する地絡継電器などがあります。

保護継電器は、対応する高圧遮断機と組み合わせて使用することで、電気設備を保護し周辺地域への波及事故を防止する重要な役割を持っています。

計器類

キュービクルには、電力会社との契約上必須となる電力量計や、電気の状況を確認するための電流計・電圧計なども設置されます。

しかし、高圧電力を各計器でそのまま計測することはできません。そこで高圧電力から計測可能な小電力の電気を取り出すために設置されるのが計器用変成器です。

これらの計測器があることで、使用した電力量を計測できるほか、点検などの際に設備の異常に気付くことが可能となります。

変圧器(トランス)

変圧器は高圧電力を低圧電力に変電する装置です。トランスとも呼ばれます。キュービクルにおいて最も主要な機器と言っても過言ではないでしょう。

使用する電気の種類や容量によって様々な種類があり、建物の規模や設置する設備に合わせて変圧器の組合せを決定します。

構造として、内部に液状の絶縁油を封入した油入変圧器、絶縁油の代わりに巻線をエポキシ樹脂で含浸モールド(コーティング)したモールド変圧器などがあります。モールド変圧器は油入変圧器に比べ高価ですがコンパクトで軽量な点で有利です。

力率調整機器

交流電流では電圧と電流に生じる位相差などによって、電力の一部が無効電力となりロスしてしまいます。これに対し、消費された電力がどれだけ有効に利用できたかを表す数値が力率です。

力率が低くなると、多くの電力を無駄に消費し、電力会社との契約で不利になり、電気料金も高くなるなどの問題があります。特に大容量の電力を使用する電動機(モーター)などに使用する動力(三相3線式200V)では、無効電力が大きくなりやすいため、力率を改善する必要があります。

この力率を改善する目的で設置されるのが進相コンデンサです。コンデンサを設置すると、通常電圧に対して遅れが生じる電流を進めることができ、力率が改善します

また、進相コンデンサの弊害として、高調波電流(ノイズ)が発生するため、コンデンサに対し直列リアクトルを設置します。

低圧遮断器・開閉器

変圧器で低圧に変換した電気は、キュービクルから実際に電気を使用する各所の機器へ配電することが必要です。そのため、各所につながる電線・ケーブルを接続するため配線用遮断器や漏電遮断を設置します。

配線用遮断器は過電流を防止し、漏電遮断機は過電流のほか漏電も検知して回路を保護します。これらの機器があることにより、低圧側の電気回路を適切に切り分け、事故が発生した際に建物全体が停電したり、高圧側に被害が及んだりすることを防止できるのです。

その他の機器

キュービクルは基本的な機能以外にもオプションで様々な機能を持たせることができ、そのためにここまで紹介してきた機器以外にもキュービクルの中には様々な機器が設置されます。

例えば、火災などの非常時に発電機からの電力に切り替える切替盤を設置したり、太陽光発電設備からの電力を取り込んで電力会社からの商用電力と連携させたりといったことが可能です。

また、雷の多いエリアでは雷保護の設備が付けられたり、異常を検知する様々な警報設備が設置されたりと安全性・信頼性を高める設備が設置されることもあります。

キュービクルの仕組みを学ぼう!

キュービクルは、私たちの日常生活や事業活動を支える重要な設備です。その仕組みと構造を理解することで、電力の安定供給や省エネルギーの重要性をより深く認識できるでしょう。

また、電気技術者であれば、キュービクルの設計・設置・管理といった作業は、業務上切っても切り離せないものです。そのため、最低限のキュービクルの仕組みを学んでおくことで実務上も役に立つはずです。

キュービクルとは?意味や役割・メリットなど、わかりやすく解説します!

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キュービクルの仕組み・構造と2026年最新動向|トップランナー変圧器と更新需要の拡大

近年、電気設備業界ではキュービクル設備を取り巻く環境が大きく変化しています。特に2026年は省エネ基準の強化や設備更新需要の増加など、受変電設備の転換期とも言える状況になっています。ここでは、キュービクルの仕組み・構造の解説記事に付け足す形で、2026年の最新動向について解説します。


トップランナー変圧器への移行が本格化

2026年は、変圧器の省エネ基準(トップランナー制度)の改定が大きな話題となっています。

トップランナー制度とは、現在市場にある最も省エネ性能の高い機器を基準として、将来のエネルギー効率の基準を設定する制度です。
この制度の改定により、今後製造・販売される変圧器はより高効率な省エネタイプへの移行が進むことになります。

キュービクル設備の中心機器である変圧器は、電力損失が発生する設備でもあるため、効率改善によって

  • 電力ロスの削減
  • 電気料金の削減
  • CO₂排出量の削減

などの効果が期待されています。

そのため、旧型変圧器を使用しているキュービクルでは、省エネ対応機器への更新検討が進んでいます。


老朽化によるキュービクル更新需要の増加

日本では、1970年代〜1990年代に設置されたキュービクルが現在も多く使用されています。

一般的にキュービクル設備の耐用年数は

20〜30年程度

とされており、現在は多くの設備が更新時期を迎えています。

特に更新が検討されるケースとしては

  • 変圧器の老朽化
  • 遮断器の劣化
  • 保安点検での指摘
  • 電力容量不足

などが挙げられます。

2026年以降は、こうした背景から受変電設備の更新工事がさらに増加すると見られています。


キュービクル設備の納期長期化

近年、電気設備業界ではキュービクル設備の納期が長期化する傾向も見られます。

その背景には

  • トップランナー変圧器への切替による需要増
  • 電気設備工事の増加
  • 電気機器部品の供給問題

などがあります。

そのため、設備によっては

納期が半年〜1年以上

となるケースもあり、早めの設備更新計画が重要とされています。


スマート保安と遠隔監視の普及

2026年の電気設備分野では、**スマート保安(デジタル保安)**の導入も進んでいます。

スマート保安とは、IoTやデジタル技術を活用して設備の状態を監視する新しい保安方式です。

例えば

  • IoTセンサーによる温度監視
  • 遠隔監視システム
  • AIによる異常検知

などの技術が導入され始めています。

これにより、従来のように定期点検だけに依存する保安から、リアルタイム監視型の保安体制へと変化しつつあります。


中古キュービクル市場の拡大

キュービクル設備は新品の場合、設備規模によって

数百万円〜数千万円

となるケースもあります。

そのため、設備コストを抑える手段として

  • 中古キュービクル
  • リユース変圧器
  • 再整備設備

などの利用も増えています。

特に

  • 工場
  • 倉庫
  • 商業施設
  • 太陽光発電設備

などでは、中古設備を活用した受変電設備導入も選択肢の一つとなっています。


2026年はキュービクル設備の転換期

このように2026年の電気設備業界では、キュービクルを取り巻く環境に大きな変化が起きています。

主なポイントは次の通りです。

  • トップランナー変圧器への移行
  • 老朽設備の更新需要の増加
  • 設備納期の長期化
  • スマート保安の導入
  • 中古設備市場の拡大

今後も省エネ化と安全性向上の流れの中で、キュービクル設備の更新や高度化はさらに進んでいくと考えられています。

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